"競艇界の最上位グレードに位置するSGレースは、競艇選手なら誰もが出場を夢見る晴れ舞台です。SGクラスの競艇レースは、年間8回開催されており、それぞれ独自の正確や出場基準などを持っています。
優勝回数が上位の選手や前年のSG、G1レースを制した競艇選手が出場する総理大臣杯、ファン投票上位選手らによる笹川賞、過去に実績のある競艇選手のほか、その年の総理大臣杯、笹川賞の優勝選手が出場するグランドチャンピオン決定戦は、春先から初夏にかけての競艇界の一大イベントとも言える大レースです。
夏になると、直近のSGレースやG1レースの優勝者たちなどが集うオーシャンカップ、競艇場から推薦された選手や、その年のSGレースの優勝者たちによるモーターボート記念などが行なわれます。
秋から冬にかけて、レースはさらに盛り上がりを見せます。年間勝率上位選手らによる全日本選手権、獲得賞金額上位から選抜された選手らによる競艇王チャレンジカップ、そして、年末にはSGレースの頂点とも言われる賞金王決定戦・賞金王シリーズが開催され、雰囲気を華やかに盛り上げます。獲得賞金上位12名で行うのが賞金王決定戦、13位から60位までの選手で競うのが賞金王シリーズです。"
"実際の競艇レースは、どのように進行するのでしょうか?スタートからゴールまで、競艇の大まかな流れを見ていきましょう。
まずは発走ピットからのピットアウトです。それぞれの競艇選手たちは、有利なスタートコースを確保しようと先を争って飛び出していくことになります。6艇のモーターボートが発走の合図に従って一斉にピットアウトしてスタートするまでのことを「待機行動」と呼びます。ここでは、それぞれの競艇選手のポジションの取り合いに注目が集まります。待機行動は、ピットを出発してから完全にスタートコースを取るまでの待機航走という部分と、コース取り決定後スタートラインに向かって鋭く加速してく進入航走という部分からなっています。
いよいよスタートです。6艇のモーターボートは、競艇場に設置された大時計が0秒の位置を指すのにタイミングを合わせ、フルスピードでスタートラインを通過していきます。ライバルより先んじることができればレースの主導権を握れるとあって、スタートでは競艇選手たちの真剣勝負が繰り広げられます。
水上コースを3周した時点で、スタートラインがゴールラインになります。白熱した接戦の場合、順位の判定には時間がかかるる場合もあります。"
"競艇ではさまざまなレースが開催されていますが、競艇のレース体系とはどのようになっているのでしょうか。競艇では、グレード制と呼ばれるレース体系が採用されています。どのレースにどの競艇選手が出場するかという決定権を持つのは、全国モーターボート競走会連合会のあっせん課です。上位グレードのレースほど出場する競艇選手のレベルは高く、獲得することができる賞金額も高額になります。
競艇レースのグレードは、一般競争、G3、G2、G1、そして最高峰のSGクラスに分かれています。G2グレード以上のレースには出場資格があり、資格を満たさない選手は参加できません。また、SG、G1クラスのレースに出場できるのはA1級ランクの競艇選手のみです。多くの選手が憧れるSG戦には、「総理大臣杯競走」、「笹川賞競走」、「グランドチャンピオン決定戦」、「オーシャンカップ競走」「モーターボート記念競走」、「全日本選手権競走」、「賞金王決定戦」、「競艇王チャレンジカップ」の8レースがあります。
G1グレードやG2グレードなどのレースでは、スケジュールが重なってしまうこともありますが、そういった場合には、レースの主催者を集めたドラフト会議が行なわれることもあります。"
"競艇のレースは、スタート展示から周回展示、そしてレース開始という流れで行なわれます。競艇のスタート展示というのは、ピットアウト、待機行動及びスタート、第1ターンマーク旋回までを想定した航走のことをいいます。スタート展示におけるスタート位置は、本番でのスタート位置と同じとは限らないので、競艇場で舟券の予想をする際には注意する必要があります。進入コースを変更することは原則として自由であり、スタート展示とレースでは必ずしも同じとは限らないのです。
ただし競艇には、スタート展示の際に6コースだったモーターボートが、レースで1コースに入ることはできないというルールがあります。スタート展示時に6コースのモーターボートが本番で1コースに進入すると、やむを得ないと認められた場合を除いて出走資格喪失処分となります。フライングや出遅れといった競艇レースの罰則は、スタート展示ではありません。
スタート展示は、レースに出場する全競艇選手が行うのが原則とされていますが、悪天候など競艇場のコンディションが悪い場合には中止されることもあります。スタート展示を行なわなかったモーターボートは、レースでは最アウトコースから進入することになります。"
"競艇レースの開催スケジュールはそれぞれの開催によってさまざまなケースがありますが、基本的には6日間の連続開催となっています。競艇では、「準優勝戦方式」という開催形式がよく採用されています。これは、1日目から4日目までの期間に行なわれる競艇レースを予選競走という位置付けにして、予選競走期間内の得点率が上位18人の競艇選手だけが準優勝戦に勝ち上がることができるというスタイルです。予選競走期間が終了した5日目には3レースの準優勝戦が開催され、それぞれのレースで1着または2着に入った競艇選手が、いよいよ6日目最終日の優勝戦へと駒を進めることになります。
競艇のレースには、SG、G1、G2、G3、そして一般戦という5つのグレードが設けられています。競艇のオフィシャルWEBサイトでは、グレードごとの競艇レース開催スケジュールや、月別開催スケジュールを確認することができます。
また、競艇には選手登録6年未満の若手選手たちが競い合うG3の新鋭リーグや、選手登録16年未満の女子選手で構成され同じくG3ランクの女子リーグなどがあり、これらのリーグの開催情報も、競艇オフィシャルWEBサイトでチェックすることが可能です。"
"競艇の水上コースには、レースの重要なポイントとなる第1ターンマークと第2ターンマークの二つが設置されています。競艇のレースでは、スタートラインを通過した後で、これらの第1ターンマークと第2ターンマークを順番に旋回してコースを3周し、勝負を争うことになります。ターンマークを回る動作は、「ターンする」、「旋回する」などさまざまな言葉で表現されます。ターンは競艇のレースの最大の見どころの一つなのです。
最初のターンとなる第1ターンマークは、勝負のカギを握る場所であり、ここでレースの大勢が決することが多いものです。第1ターンマークのターンにおいては、それぞれの選手一人一人の判断力で大いに発揮されることになるため、ここでの判断がその後の勝敗を分けると言っても過言ではないでしょう。第1ターンマークのターンではまた、競艇選手としてのテクニックがフル活用されることになり、競艇の醍醐味を味わうことができるポイントとして多くのファンが熱い視線を送るのです。
第2ターンマークのターンでは、2着・3着争いなどの勝負にも注目が集まります。ハイスピードのモーターボートを操り鮮やかにターンを決める瞬間は、特別な競艇ファンでなくても胸が高鳴ることでしょう。"
"競艇において、水上コースでパワーあふれる攻防を繰り広げる競艇選手たちは、とても華やかな存在と言えます。しかし、トップに上り詰めることのできる真のスター選手は、ほんの一握りです。競艇の選手層とは、どのようになっているのでしょうか?
全ての競艇選手は、上からA1級、A2級、B1級、B2級という4つのランクに分けられています。このランクは、勝率、2連対率、3連対率、事故率、出走回数などの競争成績に従って、年2回の審査を経て決定されるものです。競艇選手としての人生を始めるためにはまず、競艇学校に入学し、卒業することが必須条件ですが、競艇学校を卒業したての新人選手は、基本的に最下層のB2級に配属されることになります。このB2級にランク分けされる競艇選手は、全体のおよそ10パーセント程度と言われています。
その上のB1級は、最も層の厚いランクとなります。全体のほぼ半数にあたる競艇選手が、このランクに属しています。
残りの40パーセント程度の競艇選手が「A級」選手です。「A級」にはA1級とA2級の二つがあり、ほぼ同数の選手が属していると言われています。A1級の競艇選手というのは、競艇の世界をリードするトップレーサーということができるでしょう。"
"競艇選手が身に着けているユニフォームには、どのような役割・機能があるのでしょうか?
落水や転覆といったレース上の事故の際、競艇選手たちの胴体部分を衝撃から守るのが救命胴衣です。技術の進歩に伴い救命胴衣の素材は格段に進化し、安全面や機能面も向上しています。選手たちが安心してレースに専念し、迫力あるシーンを展開することができるよう、さまざまな工夫がなされています。
手の甲から肘までの部分を保護するアームプロテクターは、反時計回りの競艇コースでは、体の左側を怪我する危険が高いため、左手のみに着用することになっています。アームプロテクターが腕と甲の2つのパーツに分かれているのは、選手の自由な動きを阻害しないようにという配慮からです。さらに手首から指先にかけては、手袋でカバーされることになります。
競艇選手の下半身は、ズボン、ソックス、シューズで保護されます。ズボンの腰の部分など重要な位置は、丈夫な繊維を重ねて高いガード力を確保しています。
ソックスにはいろいろな長さがあり、シューズとともに、競艇選手の足首や足先をしっかりと守る役割を果たしています。シューズも競艇専用に開発されたもので、衝撃から身を守る特別な素材で作られています。"
"競艇を所轄している官庁は、国土交通省です。競艇では指定自治体が、「モーターボート競走法」という特別法に基づき勝舟投票券の販売を行なっています。モーターボート競走によってあげられた収益金は、地方自治体の財政の改善や、関連するさまざまな事業の公益の増進を目指すために役立てられています。
競艇は、監督官庁である国土交通省を筆頭に、さまざまな団体がそれぞれの役割を果たし、運営されています。全国モーターボート競走会連合会は、競艇レースが公正かつ円滑に実施されるようにすることを目指し設立された公益法人です。
モーターボート競走会は、競艇レースを施行する施行者が存在している都道府県に、それぞれ一つに限って設立することを許可された公益法人です。競艇レースの施行者はレース運営そのものを専門知識を持つ団体に委託していますが、その委託先となるのがモーターボート競走会なのです。モーターボート競走会は、全国モーターボート競走会連合会の会員という位置付けになります。
そのほか、レースを開催する施設の所有者や、レースに使用するボート及びモーターの所有者などさまざまな人たちが関わることによって、競艇は成立していると言うことができます。"
"一人一人の競艇選手がかぶっているヘルメットは、選手たちのアイテムの中でも最も華やかなものの一つということができるでしょう。以前はヘルメットについても、レースの艇番と同じ色の1号艇が白、2号艇が黒、3号艇が赤、4号艇が青、5号艇が黄、6号艇が緑というカバーがつけられていたものですが、現在ではこのカバーは使用されなくなり、ヘルメットのデザインは一定の基準の中で選手が自由に選べるようになっています。意匠を凝らしたさまざまなデザインのヘルメットは競艇選手たちの個性も表現するもので、ファンにとっては楽しみの一つと言えるかもしれません。ただし、悪天時には艇番が見づらくなるという声も一部にはあるようです。
競艇選手のヘルメットは、転覆や落水といったレース上の事故に備えることを目的とするもので、競艇のために専用に開発されたフルフェイス型になっています。競艇専用のヘルメットは、バイク用など他のものと違いとても軽量です。また、選手の視界を妨げないように、前面の窓にあたる部分がとても広く設計されています。空気孔や通音孔なども、競艇用のヘルメットには必須です。この専用ヘルメットは、競艇選手以外の人は購入できないことになっています。"